臼杵〜竹田市久住町〜高千穂の旅路

臼杵〜竹田市久住町〜高千穂

臼杵石仏に行くと、「高千穂にはどうやって行くんですか?」と聞くお客さんがよくいます。
高千穂町は宮崎県の県境に位置しており、大分県南部の臼杵市からはそれほど離れていません。
高速を使うと車で2時間程度で到着します。頑張れば日帰りも可能です。・・・頑張れば。
日本書紀でも「神が降り立った場所」(諸説あり)と言われる神聖な場所なので、臼杵石仏のある仏教的な臼杵から神道の始まりと言われる高千穂に行くのもご利益があるかも!

臼杵から高千穂まで公共交通機関で行く場合は、軽く4時間かかりますので日帰りは厳しいと思いますので、レンタカーなどの車での移動をおすすめします。臼杵から高千穂へは東九州道の高速に乗って、延岡経由で2時間ほどで高千穂に到着するルートもあります。今回はせっかくですので、国道10号線で大分県豊後大野市、大分県竹田市、大分県竹田市久住町を経由して高千穂町へ向かいます。臼杵から竹田への旅はこちらを見てみてくださいね。

今回は高千穂へ行く前に竹田市久住町に少し寄り道をしましょう。久住町は阿蘇くじゅう国立公園の区域内で、特に九重連山がよく見えます。

また、久住町はおおいた豊後牛の飼育で有名な町です。久住町にはこんなに大きな豊後牛の像があります!

それもそのはず。2012年の第10回全国和牛能力共進会で2 部門農林水産大臣賞受賞し、2017年の第11回全国和牛能力共進会種牛の部で日本一、内閣総理大臣賞を受賞したすごい牛なんです!実際に食べてみると、霜降り肉から肉の旨味がじゅわ〜〜っと出ます。機会があったら、皆さん是非豊後牛を食べてくださいね!

久住町は他にも面白い観光スポットがあります。まず、久住町の観光案内所ですが。非常に大きな建物なのですが、何故こんなに広い空間があるのでしょう?

観光案内所の方に伺った所、この建物は以前はオルゴール館として世界最大級のオルゴールを置いていたそうです。今ではオルゴールはありませんが、地元の画商の方が浮世絵などのコレクションを提供した小さな美術館になっています。この窓から見える久住山も一枚の絵画のようです。喫茶店が空いている日もあるそうなので、久住山を見ながらコーヒーをゆっくり飲むのも良いかもしれませんね!

久住高原観光案内所
大分県竹田市久住町久住3987  
0974-76-2666
9:00~17:00(11~4月は16時まで)

そして、こちらの観光案内所のすぐ隣にあるのは学校でしょうか?
いえいえ、実はこちらはマグマグラススタジオというガラス工房なんです。
神奈川県横浜市から移住された方が運営されており、竹材でガラスを形作ったりと個性的かつ実用的なガラスの作品を提供されています。器はもちろん、ランプシェードやアクセサリーも作っています。ここでは吹きガラス体験(3500円から)も出来ますので、こちらから予約して自分のグラスを作るのも良いかもしれませんね!

マグマグラススタジオ
大分県竹田市久住町久住3987
0974-76-1878
https://magma-g.com/

さて、もう少し寄り道をしましょう。
久住の町中へもう少しドライブすると、窓から金色の玉ねぎのような何かが?

これは一体何でしょうか?

実はここは津崎商事さんというお酒屋さんのお隣にある建物なのですが、2020年4月に完成予定のウィスキーの蒸留所だそうです!夜はライトアップをしているそうですよ。この地域は水が美味しいことでも有名ですので、そんな水をつかった美味しいウィスキーが飲めるだなんて、大興奮ですね!2020年内には久住で作ったウィスキーが飲めるそうなので、今から楽しみです。

津崎商事
大分県竹田市久住町久住 6426
0974-76-0027

さて、旅の目的地の高千穂へと急ぎましょう。
今回は下道で運転しているので、途中で牛を放牧している牧場が見えたりします。黒毛和牛が可愛いですね!きっとおおいた豊後牛ですね。つぶらな瞳がとても可愛いですね。

ぐねぐねした山道を高千穂へ向かって走ること1時間・・・ん?ちょっと待って!なんだコレ!

大きな杉の木の傍にそびえ立つ、大きな木の建物。あまりに個性的だったので、思わず写真を何枚もぱちり。ぐねぐねとしたこの建物、一体なんなのでしょうか?

実はこの二本のそびえ立つ杉の木が推定400年の御神木だそうです。その御神木がが台風の被害を受けて、幹が傷んでいるので、その幹を守るためにツリーハウスで補強しているとのことです。補強する時に、工事していた方たちのクリエイティビティが大爆発したのでしょうか?非常に興味深い建物ですが、管理人がいないことと、木造の施設が腐食しているので、内部立ち入りは自己責任でお願いします。

さて、そのまま運転すること45分。
やっと高千穂に到着しました。
高千穂は高千穂峡、高千穂神社、天岩戸神社など有名な観光スポットが盛りだくさんですが、高千穂の詳しい説明は高千穂町観光協会のサイトを見てくださいね!

高千穂の観光を楽しんだら、本日のお宿に急ぎましょう。
今回宿泊するのは、普通のホテルでもなく、ゲストハウスでもなく、高千穂町秋元という小さな集落にある「民泊まろうど」です。

高千穂の中心地から更にぐねぐねとした山道を30分ほど運転し(途中で道が狭くなるので、対向車に要注意!)、「え、本当にこんな山奥に民宿があるの?」という疑問を抱き始めた頃、やっとありました!秋元集落です!

秋元集落の看板。ほぼ皆さん飯干さん。そのため、「いろは」の一文字ずつを各家に割り当てて、区別をつけているそうです。今回お世話になる民宿まろうどの飯干さん家は「を」だそうです。

民宿まろうどの飯干淳志さんにお話を伺ったところ、鎌倉時代と室町時代の間に南北朝時代(1337-1392)という、天皇家が2つに別れて皇位継承で揉めていた時代があり、別々の天皇を擁する2つの朝廷が同時期に出現した時代でした。その時に、負けた天皇側についていた人々が福井から高千穂町秋元まで逃げてきたのが今の秋元集落の祖先とのことです。そして、南北朝時代からの文化を山奥で着々と受け継いできたものが、夜神楽となり、今では夜神楽のシーズンに多くの人たちが秋元集落を訪問するそうです。2020年は残念ながら夜神楽は開催されませんでしたが、いつか参加してみたいですね!そして、民宿まろうどの飯干淳志さんのご家族は三代そろって神楽を舞うそうです。そのため、宿泊施設には神楽の写真が多く飾られていました。

こちらの宿泊施設は離れ(昔は牛小屋だったそうです!)を利用しており、ベッドがあり、24時間利用出来るお風呂もあり、洗濯機もあり、非常に快適です。それもそのはず、この民宿のオーナーである飯干淳志さんは、世界中の農泊や民泊を実際に訪問して「外国人が快適に過ごせるような民泊」を常に考えているそうです。それもあってか、こちらの宿には海外からの長期滞在のお客様も多いそうです!

そして、お食事は奥様が一生懸命研究して作られたもの。地元の新鮮な食材を利用しているのですが、様々な海外で食べた料理のアレンジが加えられており、非常に美味しかったです。朝食も豪華でした。

民宿まろうど
宮崎県西臼杵郡高千穂町大字向山6604
0982-72-7226
http://takachiho-muratabi.com/stay/

なお、ここの集落にはフットパスなどがあり、散策して回ることも出来ます。この近所の神社は、未だに多くの人々が訪れ地元の方がお参りをしていました。大きな桂の木も「水が豊富にないと枯れてしまう、私達に水の大切さを教えてくれる大事な御神木」として大事にされていました。高千穂も観光地だけではなく、地元の民泊に泊まることで地元の暮らしを通じて多くのことを学ぶ事ができます。

ご神木の桂の木

臼杵市〜久住町〜高千穂町への旅はどうだったでしょうか?ここから先は同じく有名な観光地の阿蘇や熊本へと足を伸ばすのも素敵ですね!皆さん、四国から中九州を横断する旅を是非楽しんでください!

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