今回の旅は、
四国にある愛媛県内子町を楽しみ、それからフェリーに乗り九州・大分県臼杵市へ。
臼杵で食・歴史・体験プログラムを堪能し、また次なる町・竹田市へ。
臼杵の醍醐味とその周辺の楽しみ方をご紹介していきます。
内子〜大洲・八幡浜まで陸路の旅、そして臼杵上陸
木蝋で栄えた愛媛県内子町とは?
内子は江戸時代後半から明治時代にかけて、木蝋生産の中心地として栄えた漆喰塗籠の重厚な建物が多く存在する町。
八日市・護国地区は昭和57年、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。木蝋で栄えた豪商のお屋敷の絢爛さを随所に見ることができます。歴史情緒あふれる町並みが保存されています。
臼杵〜八幡浜
臼杵港-八幡浜港 フェリー(宇和島運輸・オレンジ) 約2時間20分
八幡浜〜内子
(車で)
八幡浜-内子 車(30km)
高速で約40分(下道で約45分)
(電車で)
八幡浜駅-内子駅 JR特急
約25分(鈍行で約1時間半)
内子を楽しんだ後は、臼杵までの旅が続きます。
1.伊予の小京都・大洲市に立ち寄る
内子を出発したのが、pm2:00くらい。
臼杵へ渡るフェリーの乗船時刻は17:40。
それまで余裕があるので、大洲市へ立ち寄ってみました。
大洲市は肱川流域に沿って発展した城下町で「伊予の小京都」と言われています。
車を走らせていると、立派な天守閣が姿をあらわします。
城下では整備された美しい町並みが続きます。
映画やドラマのロケ地としても活用されるほど景観の良い場所なようです。
臥龍山荘へも足を伸ばしました。
大洲藩3代藩主加藤泰恒公が“臥龍”と命名したとされます。
「臥龍院」「文庫」「不老庵」「知止庵」の4棟を見学することができます。
臥龍山荘
愛媛県大洲市大洲411-2
0893-24-3759
城下町の趣は内子の景観とも異なる、どこか臼杵と同じ匂いを感じることができます。昔の名残が残る町並みは、正直どれも同じと思っていましたが、やっぱりそれぞれの特徴や風情はその場所へ赴いてみないと分からないものがあります。大洲を後にし、向かうは八幡浜港です。
2.フェリー乗船前に、八幡浜の道の駅を満喫
フェリー乗り場からほど近くに
「道の駅 八幡浜みなっと」
があります。
地元の道の駅と侮るなかれ。お腹を満たすのもお土産を買うのも、こちらですべてが揃いそうな、充実のラインナップです。
八幡浜のお土産が連なる「アゴラマルシェ」では、みかん王国・愛媛の底力を見せつけられました。見渡す限りのみかんジュース!!
お土産に最適な加工品から地元の人も利用できるコンテナの野菜売り場や小腹を満たす軽食スペースも完備されています。特にパッケージデザインが可愛いみかんジュースは、お土産としても喜ばれそうです。
敷地内にある「どーや市場」では、新鮮な海産物が安価なお値段で売っています。クーラーボックスを持ってきてでも買って帰りたいと思える魚介が並んでいます。
市場から仕入れた魚介をいただける「ど〜や食堂」や情報センターもあるので、安心です。ただし閉店時間は少し早め。営業時間を確認してスケジュールを組むのをおすすめします。なんならお土産はここでまとめて買うのが賢明かも?
重たい荷物をギリギリまで持ちたくない人はぜひとも!
道の駅 八幡浜みなっと
「アゴラマルシェ」 8:00〜18:00 休/年中無休
「どーや市場」一般向け8:00ごろ〜17:00
「どーや食堂」7:00〜14:00 休/年末年始
「みなっと交流館」(情報センター)9:00〜21:30 休/年末年始
フェリーの乗船時刻が迫ってきました。
素晴らしい夕景とともに、フェリーで臼杵へ出航です。
臼杵に行く前に少しだけ船旅の快適さに触れましょう。
八幡浜〜臼杵のフェリーは「宇和島運輸フェリー」と「九四オレンジフェリー」の2社から出航しています。この日に乗船したのは宇和島運輸フェリーの「あけぼの丸」です。
2017年に就航した新造船フェリーで、モノトーンの空間にダークブラウンの木目と光沢が生きたシックでモダンなデザインです。
バリアフリーの設備、女性専用スペースやソファ席、キッズルームなど、およそ船の上とは思えない快適さを味わえます。
宇和島運輸フェリー
https://www.uwajimaunyu.co.jp/
九四オレンジフェリー
https://www.orange-ferry.co.jp/
歴史が香る石畳のまち・城下町臼杵へ
pm8:10。臼杵へ到着しました。
この時間であれば、オーダーストップギリギリで滑り込み可能な時間帯の店もあります。詳しくは「臼杵の食」をご確認ください。
臼杵市は中世と江戸の面影が残る城下町。
戦国の時代に築城した臼杵城は、キリシタン大名の異名を取った大友宗麟が築城しました。
そして1600年代からは岐阜県より稲葉氏が入封し、15代に渡り270年間統治し、以降明治期から令和へと歴史を歩んでいます。
歴史があるまちは、食文化も独特。
臼杵の城下町界隈には料亭文化が現代に至るまで守り続ける老舗が多く存在し、農村地帯の野津町にはジビエや山の幸を余すことなく味わえる、古き良き日本のおふくろの味を堪能することができます。
凝灰岩の岩壁に刻まれた磨崖仏である国宝臼杵石仏。
その造営時期を証明する資料は一切残っていないそうなのですが、掘られた時期は平安時代後期から鎌倉時代のようです。「なんのために?」という謎は実はまだ解明されていない、そんな謎が人々の興味関心を惹きつけてやみません。
歴史がある町には、受け継がれて来た先人の知恵や文化が残っており、臼杵ではその文化を体験するプログラムも充実しています。
臼杵の「食」「観光」「体験」をもっと詳しく知りたい方はこちらも読んでみてくださいね。
臼杵から竹田までの旅。ジオパーク・豊後大野市
1.豊後大野市のジオパークを体感。東洋のナイアガラ・原尻の滝
豊後大野の大地は今からおよそ9万年前に起きた阿蘇火山の巨大噴火に埋め尽くされました。そこから大地が蘇り、今に至ります。
そして平成25年に日本ジオパークに認定されました。
原尻の滝はそんなジオサイトの1つ。平地に突如として現れる異型の滝です。
別名「東洋のナイアガラ」とも呼ばれています。
時間があれば、遊歩道も整備されているので、散策もおすすめです。
原尻の滝
大分県豊後大野市緒方町原尻410
2.全国最大級、普光寺の磨崖仏
豊後大野市は磨崖仏の宝庫で、マニア垂涎の隠れスポット。
磨崖仏フリーク必見の磨崖仏が豊後大野市朝地町にあります。
像の高さは8mとも12mとも言われ、全国でも最大級の磨崖仏です。
約800年前に作られたそうで、中心の巨大な不動明王の両脇には矜羯羅童子(こんがらどうじ)と制咜迦童子(せいたかどうじ)がいます。
実はこの磨崖仏は近くまで歩いていけます。
岩窟の中にいると、時間が止まっているかのような静寂に包まれます。
別名アジサイ寺とも言われ、6月のシーズンには数千株の花に包まれるそうです。その季節にまた訪れたい場所です。
普光寺
大分県豊後大野市朝地町上尾塚
名水・名湯の城下町竹田とは?
滝廉太郎の「荒城の月」のモチーフとなった岡城址で知られる竹田市。江戸時代から変わらない景観が今に伝わる城下町と、広大な自然に囲まれた久住高原、炭酸泉を楽しめる温泉もあります。幅広いアクティビティが楽しめるのも竹田市ならでは。ぜひ竹田まで足を伸ばしてみてください。
臼杵〜竹田
(車で)
臼杵IC-竹田IC
車(45km) 高速利用で約45分
(電車で)
臼杵駅(JR日豊線)-大分駅乗り換え(JR豊肥本線)-豊後竹田駅
約2時間15分
*大分駅での接続時間によって前後する